カログラ錠について勉強会をしました。

カログラ錠ってどのような薬剤?

中等症の潰瘍性大腸炎の寛解導入に用いる薬剤です。
5-ASA製剤を用いても効果不十分な場合に使用します。
通常なかなか寛解導入できない場合はステロイドが使用されることが多くキレもよいようなのですが
ステロイド耐性、依存性のある症例にも使用できるため選択肢の幅が広がっているようです。
ステロイド使用前に用いたり、併用することも可能とのことでした。

カログラ錠の作用

カログラ錠の有効成分(カロテグラスト)が、
リンパ球などが欠陥がに出るためのフック(α4インテグリン)
をブロックし、血管から出ていくことを押さえます。
その作用により大腸の炎症を鎮め、症状を改善します。
(カログラ錠の服用により、大腸を攻撃するリンパ球などが血管から出にくくなります。
そのため、大腸の炎症がよくなることが期待できます。)

カログラ錠の服用時期


服用期間は最長でも6カ月とされています。(投与開始後8週で効果判定)
服用期間が長くなるに従い、進行性多巣性白質脳症(PML)という脳の病気を発症する患者さんが増えると報告されています。
(ただし、8カ月未満の服用ではPML発症の報告はありません。)

再服薬の際には休薬が必要

カログラの服用を6か月以内に終了し再服薬する場合は8週間の休薬が必要となります。

妊娠または妊娠している可能性がある女性

服薬できません。
カログラ錠服用期間中および服薬終了後の3日間以上は避妊を徹底してください。